『風を聴く』コラボレート写真詩⑧ [コラボレート]
『風を聴く』
(photo by ドン亀さん 奥多摩)
山に入ると
自分の体から 少しづつ
ニンゲンというものが
剥(は)がれ落ちていくような気がする
高みに向かうにつれ
自尊心や劣等感 勝ち負けといった
ヨクボウも削(そ)げ落ちてゆき
やがて
風がわたしの中に入ってくる
風が
ほんとうに聴こえはじめるのは それからだ
(作者からあなたへ)
☆人間が、自分を人間だと感じるのは、自分の無力さを始めて知ったとき、ではないでしょうか。孤独と云う感覚こそ、人間が持つ最も人間らしい感覚だと思うのです。だから人は、山深く入っていくのかもしれない。自分が人間だということを確かめるために。
rout http://blog.so-net.ne.jp/t/
(『ドン亀日記』より)
「音の無い時間」というタイトルのブログ頁で見つけた写真です。この頁でドン亀さんは、山歩きのときに実際体験した、無音の空間、について書いています。私も一度濃霧の中で、音の無い空間というのを体験したことがあります。 静寂な空間というなら、奈良県橿原神宮の巨大な森の中で体験しましたが、無音の空間となると、滅多なことでは識ることが出来ない。ドン亀さんのした神の世界の体験をぜひ彼のブログで。
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