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『しあわせな 日曜日』コラボレート番外編 写真歌 [コラボレート]

 これは「詩」ではありません。歌の歌詞として創ったものです。もちろん曲もついています。でも今回は歌詞と写真だけでお楽しみください。(譜面は作曲者と打合せの上、そのうち載せるつもりですので、それもお楽しみに。)

 

           (photo by ドン亀+詩:mama-witch)

        

       『しあわせな 日曜日』

 

   一、信号が青に変わり ぼくは道をわたる

     空は今日も 晴れて青く

     風もない さわやかな 日曜日

 

  二、かけ足のぼくの背中に あたたかい朝の光

     今は大丈夫と つぶやいてみても

     ぼくの右手から 消えたぬくもりは 還らない

 

          あれからもう ひと月たって

          今頃あの娘は どうしているだろう

          とても泣き虫な 人だったけど

 

  三、すべては昔のこと 過ぎていった夢の時間

     信号は青に変わり ぼくは道をわたる

     風もない しあわせな 日曜日

                    日曜日‥‥

        

 (メッセージ)

 これは、実は、私mama-witchが20歳のころ創った歌詞。そのころ私は、M美大に通っていて、気のあった仲間と、フォーク・グループを組んで歌っていました。私の受け持ちはヴォーカルとパーカッション。そして、仲間の歌う歌のほとんどを、創っていて。某コンテストに優勝し、某TV局からデビューのお誘いを受け、でも若すぎてその意味もよく理解しないまま、お誘いを断ってしまって。日々を楽しむことに夢中になっていたあのころ。遠い、遠い、懐かしい青春の思い出のかけらです。


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『写真+詩で季節を詩う』(ダイジェストガイド ①~23) [コラボレート]

( 初めまして mama-witch です。)

 ここは、現在公開中の23の『写真+詩』をガイドする、いわば目次のページです。以下に紹介してあるタイトルをクリックすれば、それぞれの詩のページに入れるようになっていますので、興味のある方はどうぞお立ち寄りを。

 詩にはどうもなじめない、とおっしゃるあなた、ここでは、あなたや私の、人間としての悩みや日々の生き様を、写真+詩と云う形で表現してあります。だからこれらの詩の中には、もしかしたら、"  あなた自身の今 "、が見つかるかも知れません。

 写真は、so-net で1、2を争う人気ブログ当主の方々の作品の中から、テーマにふさわしい絶品作品をお借りしましたので、ご覧になる皆様は、私の拙い詩と共に、四季折々の素晴らしいフォト・アートを楽しめるというわけです。

 一度の訪問で2度楽しめる、美味しいページを ぜひ一度お試しを。

 なお、コラボレートしている方々のブログネームとURLは各作品ページごとにご紹介し、それぞれの詩作の背景にも少し触れてあります。また各タイトルにはリンクを張ってありますので、クリックしていただければ、すぐに入れます。

(その他の記事もあります。下記は目次のページです。それぞれリンクを貼ってありますので、興味のある方は、クリックしてお入りください)

 ★(NEW!)最新記事とダイジェストガイドをどうぞ。

   ※これまでの公開記事のダイジェストガイドです。目次としてご覧ください。

 ★『受賞童話作品』とダイジェストガイドをどうぞ。

   ※受賞した童話作品の案内ページです。それぞれ10枚前後の小作品ですので、興味のある方はお気軽にどうぞ。

(photo by baldheadさん「お空+おまけ」のカテゴリーより アネモネ)

 ここは、コラボレート写真詩それぞれのタイトルと詩の冒頭部分を少々切り取ってご紹介する目次ページです。

  コラボレートしていただいている『ドン亀日記』のドン亀さん季節の移ろいを肌で感じています』のbaldhead さん『気ままにブログ』のsilvermacさんそれぞれのトレードマークとURLも、あわせてご紹介させていただきますので、私のブログを経て、どうぞ一度訪問されることをお奨めいたします。

<トピックス!>

  『詩』をヴィジュアル化する、と云う全く新しい形のプレゼンテーション方法で 詩を見る実験を始めました。これは「読む」というより 『観る』 という形で詩を楽しむ方法です。文字で読む私のページと、映像と共に楽しむ詩と、両方を見比べてみるのも一興です。

 実験室は、ドン亀さんのブログのサイドバーの中。場所はカレンダーの下。「コラボレート写真詩」のURLをクリックすれば入れます。

 制作にかなり時間がかかりますので、現在はまだ4つしか出来上がっていませんが、ぜひ一度ご覧になって、感想をお聞かせいただければ幸いです。 詩を『観る』実験に、ぜひあなたもご参加ください。

 ドン亀さんのURL http://blog.so-net.ne.jp/trout/  (『ドン亀日記』)

↓<現在掲載中の実験詩のタイトル>

    1. 「ノスタルジー」

    2. 「桜散る路地」

    3. 「はるのこども」

    4. 「影」

 

 <詩のタイトルと冒頭部分の紹介> 

 NEW!

4/26 公開 コラボレート写真詩23 『はつこひ』

(冒頭部分) ひざしのなかにたつひとは うすべにいろのはるのゆめ

        あまりにあはき はかなさに・・・・・・

旧仮名遣いは読みにくいかもしれませんが、この詩に関しては、どうしてもこの形をとりたかったので、あえて挑戦してみました。詩作の背景は作品下部に書きましたので、そちらもあわせてご覧になってください。でも一にsilvermacさんの、この上もなく美しく、愛らしい花の写真があってこそ生まれた詩、だと言えます。この詩は、当初漢字遣いで書きましたが、どうにも気持ちが一致せず、十数度の書き直しを経て、やっとこの形に落ち着きました。みなさまの忌憚なきご意見を聞かせていただけると幸いです。

4/26 公開 コラボレート写真詩22 『はぐれてみる』 

(冒頭部分) ある朝 道ばたに ひとり咲く おまえを みつけた

        野を覆う にぎやかな仲間から離れて 

        ひとり のんびり空を見ている おまえは

                  なにを考えているのか‥‥  

 仲間たちから「はぐれる」のは心もとなく、寂しいものです。でも、時には自分の意思で、いつもの仲間やいつもの生き方から、ほんの少し、『はぐれてみる』のも悪くないのではないか。silvermac さんのブログの中で、群れから離れて咲く一輪の蓮華草に出会ったとき、こうした思いが胸に浮かびました。日々を、群れて生きざるを得ない私たちの背中を、自然はときどき、そっと押してくれるようです。

 

4/22公開 コラボレート写真詩21 『水のゆくえ』

(冒頭部分) 橋のない川の 岸辺で とりとめのない時間をすごした

        水のなかで ゆるい陽ざしが  やわらかくわらっている

        平和なある午後のこと‥‥

 ドン亀さんから今回お借りしたのは「安曇野湧水群」の清流写真。ご存知の方が多いかと思いますが、この風景、実は黒澤明監督の作品『夢』の中で、水車の回る美しい水辺の風景として、使われています。

 この水辺を、亡くなられた名優の笠智衆さんが、祭りの衣装に身を包み、楽しそうに太鼓を叩きながら、「生きているということは、ええもんじゃよ」といわれた、あの名口調を思い出します。信州にやっと春がやってきました。

4/15公開  コラボレート写真詩⑳「オルフェの月」

(冒頭部分)  ふり返ってはいけない 

        それでもふり返らずにはいられなかった

        それはオルフェの罪だろうか‥‥

この写真詩は、ギリシア神話「オルフェとユリディス」の物語に着想を得て創った作品です。死んだ妻を追って黄泉の国にたどりつき、やっとユリディスを取り返したものの、悪魔に約束をさせられます。地上に帰り着くまで、決して妻をふり返ってはならぬ、と。二人の乗った船はゆっくりと黄泉の国の出口に向かいますが、オルフェは、あまりにも静かな妻の気配に耐え切れず、水鏡に映る妻を、ついついふり返ってしまうのです。一度は取り返した愛するユリディスを、再び失ってしまうオルフェ。その姿は、よるべない人生をふり返り、ふり返り生きていくわたしたちの人生に似ていると‥‥。

 番外編 別れの詩 『桜雨』→ 桜咲く日 友が逝った 物書く友だった‥‥

 ☆生き急いで逝った友人への個人的鎮魂歌です。

 生ききらないうちに亡くなった友へ、哀悼の気持ちで書いた、全くプライベートなつぶやきです。まだ50 代。油が乗り切って、さあこれから、というときに逝ってしまうとは、惜しんで余りある才能の持ち主でした。名前を言えば、多分皆さんご存知の、ゲーム・ライターです。彼が残した作品は、今も市場の人気商品。作者は亡くなっても、作品は残って一人歩きしている。それが作家の宿命なのかも知れません。

彼は、私のかつてのシナリオの師匠。その後、ゲーム制作の世界に入り、ゲームライターとして活躍されました。彼の代表作品は『鬼武者』、そして『バイオハザードⅡ』です。2005年2月20日、心筋梗塞により逝去されました。享年56歳。

「四月の雨」 枝から落ちるひとしずくの雨に 心を切り裂かれることがある‥‥

 ☆小枝に、バラの葉の葉先に、小さく光る一粒の水のしずく。その透明な丸い鏡に映るさまざまな風景。そんな小さな世界に宿る想いを詩に込めてみました。四月の雨の詩(うた)です。

 

「野の花たちへ」→風が和らぎ 土が目覚めた 気づくものたちに春は微笑みかける‥‥

 ☆オキナ草、ワサビの花、見たことあります? 小さな野の花たちが教えてくれる春の訪れは、幸せの意味についてほんの少し、考えさせてくれるような気がするのです。

 

「春のノート」若いころの思い出は なぜかみんな 小さなかけらで できている‥  

 ☆過ぎていった日々はもう取り返せない。でもその日々の名残のあれこれが、大人になっても捨てきれない‥‥。こうした思い出のかけらたちは、いったいどう始末すればいいんでしょう。

                          

「旅に出る君へ」君が 町を出ると聞いた‥‥

 ☆春は別れの季節。友の旅立ちに伝えたいことはただひとつ。大丈夫、私たちはいつもあなたのそばにいる、そしていつも信じているから。春は人の気持ちを優しくする季節のようです。

 

「花嫁」白いモクレンが咲いたら あたしお嫁にいくの‥‥

 ☆都会でひとり暮らすあなた。誰にも言わない、言えないその胸の内には、一体どれほどの想いを抱えているのでしょう。人はみな一人では生きられない。なのにひとりで生きていかなければならない‥そう、誰かに、ほんとうに出会うまでは‥。

 

「風が止むとき」私はときどき 自分が見えなくなる‥‥

 ☆自分の迷いを、自分でどうすることも出来なくなったとき、一体どうすればいいのでしょう。大人になろうと背伸びをして、疲れきって‥そういう時、方法はきっとひとつしかないような気がするのです。

 

⑦ 「時の止まる場所」命を奪うほどの風が いつも吹いている場所を‥‥

 ☆高い山を目指す人は、いつも何を求めているのでしょう。一人で雲海の前に立って、一体どんなことを見聞きして帰ってくるのでしょう。その山に、私もいつか、登れるでしょうか‥。

 

 「風を聴く」山に入ると 自分の体から 少しづつ ニンゲンというものが 

          剥(は)がれ落ちて   いくような気がする‥‥

 ☆人間が、自分を人間だと感じるのは、自分の無力さを始めて知ったとき、ではないでしょうか。孤独と云う感覚こそ、人間が持つ最も人間らしい感覚だと思うのです。だから人は、山深く入っていくのかもしれない。自分が人間だということを確かめるために。

 

「月の秘密」恋をするとき 人は どうして 月を見上げるのだろう‥‥

 ☆誰かを好きになると、人は本当にどうして無防備になるのでしょう。老人は少年のようにはにかみ、少年は老人のように考え深くなる。そして誰もが無邪気に、「今」を信じてしまうのです。

 

「空」 ああ そうだ 旅に出よう 空を見て ふと そう思った‥‥

 ☆人が作った街。人が作った山。人が作った川。人が作り出す音の中で、人は自分という人を忘れてしまう。あまりにも当たり前すぎる毎日が続くと、人は「いつもそこにある何か」に、気づかなくなってしまうのではないでしょうか。

 

「大人になる日」沈みきった太陽のむこうに まだ光が残っている空は‥‥

 ☆人は、いつから子どもではなくなるのでしょう。いつから、自分はもう子どもではないと、思いはじめるのでしょう。恋はほんとうに、人を成長させるのかしら‥。

 

 ⑫「落陽」まだ 人生と云うものを 知らなかったころ‥‥

 ☆いま、走り始めた人、全力疾走している人、ふと立ち止まった人、じっとたたずんでいる人、走ることをやめた人、もう走れなくなった人‥‥そんな人たちが最後に気づくものについて。

 

 ⑬子どもの時間」足の下を しゃらしゃらと 海が流れてゆく‥‥

 ☆足の下を流れていくのは、人生?苦しいこと、哀しいこと、楽しかったあれこれ、人生には数え切れないほどの出来事があったはずなのに、振り返ると覚えているのは無邪気な時間‥。

 

「ノスタルジー」ノスタルジー それは自分への旅‥‥

 ☆思い出の中の懐かしい時間は、どうしていつも、陽射しの中で輝いているのでしょう。明るくてまぶしいそんな時間が、いつも人を支えていてくれるのかもしれません。

 

極彩色思い出見世物小屋には 大人の匂いが満ちていた‥‥

 ☆大人が大人に見えた日。それは大人の秘密に触れたとき。大人たちの、大人にしかわからない時間の中に迷い込んでしまったとき、子どもはどきどきしながら、自分もなんだか少し大人になったような気になるのです。

 

「影」昨日と同じ 今日を 終わって いつもの道を‥‥

 ☆毎日が、まるで判を押したように単調で退屈だと思うときがあって。でもそんなとき、実はどんなことも同じものなど何ひとつ無いんだということに気づいたことがあります。仕事がたまたま早く終わり、夜遊びせずまっすぐ帰宅、の夕方の帰り道、いつもの電柱の長く長く伸びた影を見たときなど‥。

 

「桜散る路地」花びらに誘われて 見知らぬ路地に迷い込んだ‥‥

 ☆大人になってから、迷子になったことがありますか? この詩は「近所」という呼び方で、知り尽くしていたつもりだった場所を、本当はほんのわずかしか知らなかったことに気づかされたある日のできごとです。 

 

「春の石」冬寒の風の中に 暖かな石が立っていた‥‥

 ☆都会では見かけることなど出来ない神の石。でも実は、ほんの百年ちょっと前には、日本中どこにでも、人を見守り、導く、こうした神の石が点在していたのです。長い時間をかけてそれを造った人の思いを、体いっぱいに見せて。だから人はごく自然に、感謝の手を合わせたのでしょうね。

「はるのこども」おかあさん これ なあに これはね‥‥

 ☆冷たい雪の中からひょっこりと顔を現す、愛嬌たっぷりの福寿草。でも始めてそれを見た子どもは、いそいでお母さんに、こんな風に聞くのでしょうか。 その質問は、子どもが世界に興味を持ち始めるはじまりかも‥。 

4/14 公開  コラボレート写 真詩⑳ 『オルフェの月』

 人は時折、人の心を変えてしまうような神秘に出会うことがあります。私にとって、月はその最たるものです。人にとって「眠る」ということは、一種の一時的仮死状態。そのかりそめの死の中で、人は、いつもと違う夢を見るようです。

4/22公開 コラボレート写真詩21 『水のゆくえ』

 ドン亀さんから今回お借りしたのは「安曇野湧水群」の清流写真。ご存知の方が多いかと思いますが、この風景、実は黒澤明監督の作品『夢』の中で、水車の回る美しい水辺の風景として、使われています。

 この水辺を、亡くなられた名優の笠智衆さんが、祭りの衣装に身を包み、らっせーらっせ、と楽しそうに太鼓を叩きながら、「生きているということは、ほんとにええもんじゃよ」といわれた、あの名口調を思い出します。信州にやっと春がやってきました。

4/24公開 コラボレート写真詩22  『はぐれてみる』

 仲間たちから「はぐれる」のは心もとなく、寂しいものです。でも、時には自分の意思で、いつもの仲間やいつもの生き方から、ほんの少し、『はぐれてみる』のも悪くないのではないでしょうか。silvermac さんのブログの中で、群れから離れて咲く一輪の蓮華草に出会ったとき、こうした思いが胸に浮かびました。日々を、群れて生きざるを得ない私たちの背中を、自然はときどき、そっと押してくれることがあるものです。

4/26 公開 コラボレート写真詩23 『はつこひ』

 旧仮名遣いは読みにくいかもしれませんが、この詩に関しては、どうしてもこの形をとりたかったので、あえて挑戦してみました。詩作の背景は作品下部に書きましたので、そちらもあわせてご覧になってください。でも一にsilvermacさんの、この上もなく美しく、愛らしい花の写真があってこそ生まれた詩、だと言えます。この詩は、当初漢字遣いで書きましたが、どうにも気持ちが一致せず、十数度の書き直しを経て、やっとこの形に落ち着きました。みなさまの忌憚なきご意見を聞かせていただけると幸いです。 

番外編 写真詞 『しあわせな日曜日』 これは詩ではなく、歌詞です。

           ☆一、信号が青に変わり ぼくは道をわたる‥‥

 

<コラボレート・パートナーのご紹介>

←ドン亀さんのプロフィール http://blog.so-net.ne.jp/trout/  (『ドン亀日記』)

 ←baldhead さんのプロフィール http://blog.so-net.ne.jp/hage1010/(『季節の移ろいを肌で感じています』)   

←silvermacさんのプロフィールhttp://blog.so-net.ne.jp/ryofu/(『気ままにブログ』) 

 

(その他の記事はこちら。リンクを貼ってありますのでクリックしてお入りください)

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   ※これまでの公開記事のダイジェストガイドです。目次としてご覧ください。

 『写真+詩で季節を詩う』(ダイジェストガイド ①~21)

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『はつこひ』コラボレート写真詩23 [コラボレート]

(photo by silvermacさん 06.04.19「モネの花」より

 

            『 はつこひ 』

 

        ひざしの なかに たつひとは

          うすべにいろの はるのゆめ

          あまりに あはき はかなさに

          なみだつ むねの おさなさよ

 

          きみに であひし ひとときの

          うれしき はるは うつろひて    

          むねの おくより わきいづる

          はつこひの おもひ いとほしき

 

          きみの すがたの やさしさは

          てるひに ぬるる はるのあめ

          せめて せつなの ひとひらを

          写しとらむと ひざまづく

 

(詩作の背景)

 silvermacさんの写真ブログの中に見つけた、美しい桃色のチューリップ。優しく憂わしげなその風情に、まず浮かんだのが「初恋」という言葉。誰の胸の奥にもある、それだけに、他人から正面切って言われると妙に気恥ずかしくなるこの言葉を、どう表現すればいいのか、さんざん悩んだ末に、こんな形の詩が生まれました。

 この詩は、私が知るsilvermac さんの胸の内側に、密かに隠れ住んでいるに違いない少年への、勝手なオマージュです。このチューリップに恋したsilvermac さん、それがこの詩をこう書きたいと思った、私のイメージの背景なのです。わずかな命を生きる、そして2度と同じ姿に出会うことはないだろうこの桃色のチューリップは、きっとこれからずっとsilvermacさんの心の中で、枯れることなく永遠に生き続けるに違いありません。

←silvermacさんのプロフィールhttp://blog.so-net.ne.jp/ryofu/(『気ままにブログ』) 

         

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『はぐれてみる』 コラボレート写真詩22 [コラボレート]

                

      (photo by silvermacさん) 2006.4.20のページより

 

                『 はぐれてみる 』

 

      ある朝

      道ばたに ひとり咲く おまえを みつけた

      野を覆う にぎやかな仲間から離れて

      ひとり

      のんびり空を見ている おまえは

               なにを考えているのか      

 

      この晩春の ぬくもりのなかで

      のほほんと

      陽ざしを 独り占めにしている おまえを見ていると

      あくせくをやめ

      行く雲を数えながら

      おまえのように生きる方法もあるのだなと

      素直に思えた

 

      はぐれることをこわがって

      ずっと走ってきたが

      明日から 

      人間の時間で 歩いてみようか

 

      たまには

      群れるのをやめて

      はぐれてみるのも 悪くない

 

  (photo by silvermacさん) 2006.4.22のページより イシガケチョウ

 

(詩作の裏側)

 私の大好きなsilvermac さんのページにお伺いしたとき、この2枚の写真に出会いました。空を見あげる蓮華草を見たとき、最近、いろいろと考えさせられる出来事があって、いつのまにか俯きかげんに道を歩いていた自分に気づいたのです。私はあくせくと、いったい何を追いかけて生きているんだろう‥そんなふうに、と胸を突かれました。仲間は大切ですが、たまにはこの蓮華草のように群れを離れ、何も考えず、ただのほほんと一日を過ごしてみたい、と思ったのです。そのときの心のありようが、この「詩」のタイトルになりました。silvermac さん、ありがとう。

 みなさんも一度ぜひ、silvermac さんの暖かい写真のページをご訪問されることをお奨めします。  なお例のごとく、この詩も、日々推敲を重ねますので、明日形を変えているかも知れません。詩の完成がどういうものか、未熟な私にはまだ分りませんので、こうした方法を取ることを、どうかご容赦くださいますよう、お願い申し上げます。

 

←silvermacさんのプロフィールhttp://blog.so-net.ne.jp/ryofu/(『気ままにブログ』) 

 

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『水のゆくえ』コラボレート写真詩21 [コラボレート]

  (photo by ドン亀さん 安曇野の4月より「安曇野湧水群」  http://blog.so-net.ne.jp/trout/ 

 

                「 水のゆくえ 」

 

     橋のない川の 岸辺で

     とりとめのない時間をすごした

 

     水のなかで

     ゆるい陽ざしが  やわらかくわらっている

     平和な ある午後のこと

     

     水のなかのわたしが

     こちらを見ている

     わたしはいつも  こんなふうな

     こころもとない目で

     人を見るのだろうか

 

     流れる鏡のなか

     わたしは

     京友禅のように  清流に晒(さら)され

     よけいなものを 洗い流される

 

     行く水を 追って

     わたしのなかから  出ていったものの正体を

     たしかめたくなったが

     それもせんないことと  草に体をあずけた

 

     だれもこない水辺のきわの

     ひとむらのすみれたちが

     いっせいにわたしを見る 

 

     そこここに春のにおいが立ちこめ    

     心が少し広がって

     なんだか しあわせになったような気がする

 

     こんな春の日の昼下がり

     あなたに

     ふと こう聞いてみたくなった     

     わたしはあなたを しあわせにできただろうか

 

 ( photo by ドン亀さん 安曇野の4月より「大王わさび農場」      

 

(詩作の裏側)

 水辺は私のいちばん心安らぐ場所です。ドン亀さんのブログの中に、この静かな流れを見つけたとき、私の周囲から、日常というものが消え去り、ほんのひととき、もう帰れないなつかしい場所へと、私をいざなってくれました。

 ごく当たり前の季節の移ろいが、こんなにも胸に染みとおってくるのは、自分でも気づかないうちに、心の中が乾燥してしまっているからなのでしょうか。優しい風景は、もう、探さないと見つからない時代になってしまいました。

(『ドン亀日記』より)

 この写真は、共に、ドン亀さんの「安曇野の4月」、というページからお借りしてきました。このところドン亀さんのブログ上では、信州の春が真っ盛りです。桜もやっと満開になり、巨大な枝垂桜も咲き誇っています。上高地へもバスが走り始めた‥ところまでは良かったのですが、先日また雪が降り、観光客の方たちが、吹雪の中を歩かされて可哀想だった、と書かれてありました。信州に春が来て、季節は次にどこへ移ろっていくのでしょうね。

   

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コラボレート写真詩⑳ 『オルフェの月』 [コラボレート]

(詩作の背景) 

 ギリシャ神話の中のオルフェは、死んだ愛妻ユリディスを取り返すために、地獄へと向かいます。そして見事取り返しはしたものの、黄泉の国から地上へ、船で脱出するとき、悪魔に約束させられるのです。地上に帰るまでは、船の後ろに乗っている妻を、決してふり返ってはならぬ、と。

 けれどオルフェは、愛する妻が本当に船の後ろに乗っているのかどうか、確かめずにはいられませんでした。そして、彼は、地獄まで追ってきた愛する妻を、再び失ってしまうのです。

 この詩は、命を賭けて大切なものを求め、再び失うオルフェの姿と、私たちの「生きる」姿を重ね合わせ、人の生の一瞬の思いを描こうとしたものです。

(photo by baldheadさん) 

 

            『 オルフェの月 』

 

     ふり返ってはいけない 

    それでもふり返らずにはいられなかった

    それはオルフェの罪だろうか

 

    わたしたちの船は行く

    オルフェよりも遠い

    はるかな旅路を

 

    昨日は終わり 

    明日は予測もつかない

 

    ひと時で消える水脈を引き

    見果てぬ水の上を

    私たちを乗せた 船は行く 

 

    ふり返ってはいけないものを

    オルフェはふり返った

    どうして

    ふり返らずにいられようか

    舳先から

    確かなものはなにひとつ 見えないのだもの

 

    失いたくないものは

    いつもどうして

    後ろに あるのだろう

 

    引き返すことも

    降りることもできない

    時の船のわたしたち

 

    オルフェの悲しみは

    わたしたちの道しるべ

 

    ひとりで行き

    ひとりで還ってゆくオルフェを

    静かに導く 黄金の鏡

 

    わたしたちもいつか

    それを手に入れることができるのだろうか

 

    月は笑っていま 頭上にある 

 

(作者からあなたへ)

 ある日、baldhead さんのブログに入ると、そこに黄金の月が輝いていました。土佐の夜明け、自然がほんの一瞬かいま見せる、神秘の輝きです。雨の日も、曇りの日も、月は本当は毎晩雲の上に輝いています。私たちが気づかないだけで。

 私は昨年、篠突くような土砂降りの高知空港を飛び立ちました。そして飛行機が暑い雲を突き抜けたとたん、雲海の上に輝く、巨大な満月を見たのです。それは胸を突かれるような、神秘の光景でした。月は毎晩、私たちの頭上に、煌々と輝いていることを、そのとき知ったのです。

 私はいつも詩を、何度も、何度も推敲します。だから今日見たこの詩が、3日後、一週間後に、大きく変わってしまうことは、よくあります。それはどうかご了承ください。

 どんなことでも、この詩の何かがあなたの心に届いたら、ひと言コメントをいただけると幸いです。 今日は、閲覧、ありがとうございました。   mama-witch

 

 ←baldhead さんのトレードマーク  baldhead さんのURL は下記の通りです。 

                               http://blog.so-net.ne.jp/hage1010/ 

(「季節の移ろいを肌で感じてます」より)

 この写真は、baldhead さんの写真ブログの、カテゴリー「お空」の中の『月4様』からお借りした「かえりみすれば月かたぶきぬ」という一枚です。

 自然はほんとうに神秘。こうした月に実際にめぐり合えるのは、生涯でそう何度もないのではないでしょうか。私はbaldhead さんの撮る月を、いつもこっそり掠め取る「月盗人」です。

 

(その他の記事はこちら。リンクを貼ってありますのでクリックしてお入りください)

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 『写真+詩で季節を詩う』(ダイジェストガイド ①~21)

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 『春の石』コラボレート写真詩① [コラボレート]

 

       『春の石』

 

 (photo by ドン亀さん ) 

       冬寒の風の中に 

       暖かな石が立っていた

 

       それは はるか昔から

       すべての季節の ぬくもりを集めて

 

       北国をゆく旅人や

       北国に住む人々に

 

       やがて来る花の季節を 告げようと

       ここに立ちつづけてきたにちがいない

 

       冬寒の中に 暖かな神の石を 見つけた

 

(作者からあなたへ)

 ☆都会では見かけることなど出来ない神の石。でも実は、ほんの百年ちょっと前には、日本中どこにでも、人を見守り、導く、こうした神の石が点在していたのです。長い時間をかけてそれを造った人の思いを、体いっぱいに見せて。だから人はごく自然に、感謝の手を合わせたのでしょうね。

                           

                          

(「ドン亀日記」より)

 2006年3月8日付「村の道祖神」という頁からお借りした写真。この日長野では朝から強風が吹いていたそうです。彼の住んでいる山形村には、道祖神がたくさん点在し、「道祖神の村」とも呼ばれているそうです。


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『はるのこども』コラボレート写真詩②  [コラボレート]

 

          『はるのこども』

 

 (photo by ドン亀さん) 

 

  おかあさん これ なあに  

        これはね はるのこども

  ふうん なんておなまえ ?

        ふきのとう

  かわいいね

        あなたみたいよ

        

 

(作者からあなたへ)

☆冷たい雪の中からひょっこりと顔を現す、愛嬌たっぷりの福寿草。でも始めてそれを見た子どもは、いそいでお母さんに、こんな風に聞くのでしょうか。 その質問は、子どもが世界に興味を持ち始めるはじまりかも‥。

 

  http://blog.so-net.ne.jp/trout/

(『ドン亀日記』より)

 これは2006年3月10日付「散歩/フキノトウ」というブログ頁からお借りした写真です。長野の春ですねぇ。


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 『春のノート』コラボレート写真詩③ [コラボレート]

 

 

          『春のノート』

 (photo by ドン亀さん) 

        若いころの思い出は

        なぜかみんな

        小さなかけらで できている

 

        古びて端のめくれたノート

        燃えさしのローソク

        安物のマグカップ

        ちびた でも気に入っていた4Bの鉛筆

        泥まみれの運動靴

        誰かと見た映画のパンフレット

        ギター

        レコード

         山登りの地図と 君の写真

        そしてにぎやかな笑い声

 

        私という ちっぽけな箱の中に

        ぎっしり詰まっている

        そんな思い出のかけらたちが

        春になると 

        ときどき私を 涙ぐませる

 

(作者からあなたへ) 

☆過ぎていった日々はもう取り返せない。でもその日々の名残のあれこれが、大人になっても捨てきれない‥‥。こうした思い出のかけらたちは、いったいどう始末すればいいんでしょう。青春は、キラキラ光るガラクタの詰まったおもちゃ箱、のようなものなんです、きっと。

 

  http://blog.so-net.ne.jp/trout/

(「ドン亀日記」より)

 この写真を持ってきたのは、2006年2月22日付の「ご先祖は遊牧民族?」というタイトルの頁から。学生時代は登山部だったというドン亀さんが1980年の9月3日~5日、雲取山に登ったとき、無人の避難小屋に置いてあった登山者ノートを撮影したもの。ちなみにこの日は私mama-witchの誕生日です。関係ないけど(笑)

 ドン亀さん曰く。『写真のノートは、この無人の避難小屋を訪れた大勢の人が思い思いに書き残していった「記憶」なんです』

 もしかしてあなたも、このノートに記憶を刻んだ人のひとり? 

 

 

 


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 『旅に出た君へ』コラボレート写真詩④ [コラボレート]

 

        『旅に出た君へ』

(photo by silvermacさん)

        君が 町を出ると聞いた

        あまり突然のことで 

        ぼくらは とまどった

        みんな 寂しがった

        でも 

 

        君が見つけた新しい場所

        君が見つけた新しい生き方

        そこに何が待っていようと

        君はきっと切り抜けていくと思う

 

        いつも一緒にいることだけが

        一緒に生きるということじゃない 

 

        君が 君を信じて生きるということを

        ぼくらは信じられる

        だから 

        できるだけゆっくり

        歩いていってほしいと願っている

 

        そうそう

        君が町を出てから タンポポが咲いたよ

 

(作者からあなたへ) 

☆春は別れの季節。友の旅立ちに伝えたいことはただひとつ。大丈夫、私たちはいつもあなたのそばにいる、そしていつも信じているから。

春は人の気持ちを、いつもより強く、優しくする季節のようです。

 

 この詩は、「気ままにブログ」当主、silvermac さんとのコラボレート。ふるさと土佐を見つめるsilvermac さんの優しい視線をお借りして、皆さんにもうひとつの春をプレゼントです。記事の最後に添えた写真は高知城の桜。もう散り始めているそうです。silvermac さんのURLは以下。

  http://blog.so-net.ne.jp/ryofu/

(『気ままにブログ』より)

 この写真は06.03.11付の「ご近所の花」からお借りしました。このタイトルの頁にはタンポポの花三態のほか、オキザリスや、名も知らぬご近所の春の花が紹介されていますよ。

        


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