これが映画『ねずの番』 観なきゃ損! [見た話]
まずはこのURLの、「寝ずの番」公式サイトを見ましょう。話はそれからです。 http://nezunoban.cocolog-nifty.com/main/
この映画はおそらく、TV放映はないでしょう。無理です。TV局に、よほど粋なプロデューサーでもいないかぎり。R-15 指定です。
莫大なお金をかけた大作映画ではありません。
はらはら、ドキドキのサスペンス映画でもありません。
SF超大作でも、アクションものでも、ロマンチック・コメディでもありません。
アカデミー賞やカンヌ映画祭に出品されることは、絶対にありません。
日本人の、日本人による、日本人のための映画です。でも‥‥。
子どもには、わかりません。
偏見のある、歪んだ精神の人は、きっと眉をひそめます。
途中何があったって、人間たぁ、生きて死ぬだけの生き物よ。いくら金を持ってたって、あの世にゃ何も持っていけやしねぇ。なんて達観してらっしゃる方は、きっとお腹を抱えて大笑いし、浮世の憂さを忘れて、すっきりして、映画館を出てこられることでしょう。
こんな映画が創られたこと自体、奇跡。
日本もなかなか捨てたものではない、と、にんまりしてしまう、粋な大人の映画です。まことに上品な「下品さ」がいっぱいですから。
死んだ落語家の師匠を、その夜、弟子たちが、一睡もせず大騒ぎして送る、一見不謹慎なお通夜の映画です。だから「ねずの番」。
お通夜の席で弟子たちが、死んだ師匠を抱えて「死人のカンカン踊り」を躍らせるシーンは、圧巻です。見逃さないように。
死人を抱えてラインダンス!
死体役の長門裕之さんは、これだけで日本アカデミー賞の助演男優賞を取ることでしょう。
いい味出してます。
原作は2年前、階段から落ちて死んだ怪作家、中島らもさん。
監督はマキノ雅彦さん。長門裕之さんのお兄さんです。
今回は出てませんけど。
芸名:津川雅彦と云う名前の、現役の役者さん。名優です。
主演は中井喜一。その奥さん役が木村佳乃さん。
周辺を、名脇役たちが固めています。
是非に、とは申しませんが、見なきゃ損、だとは思います。なにしろ、法律でも変わらない限り、絶対にTV で放映されることはないでしょうから。
既に粋な大人の方、日本の粋ってやつに触れてみたい方に、お奨めしたい怪映画ですが、最早DVDでしか観ることができなくなりました。お金と時間に余裕のある方は、どうぞ。
この映画を観に行こう「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」! [見た話]
[ mama-witchのお奨め映画]
世界一怖い家政婦 ナニー・マクフィー
いかにもイギリスらしいブラック・ユーモアが効いた「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」。まずは例のごとくこの公式サイトを見てみよう。話はそれから‥。
http://www.nanny-movie.jp/top.html
観ました? でも、実際に観た人間から言わせてもらうと‥‥。
このプレビューだけでは、とてもとても、ナニーの面白さは伝わらない。
だって‥。
ナニーは笑わない‥子どもの教育係なのに。
ほとんど魔法を使わない‥魔女のくせに。
登場シーンは、とっても怖い!‥子供向けファンタジーなのに。
ぽこぽこ死体が出てくる‥童話なのに。
ナニーはほとんどしゃべらない‥主役なのに!
ラストが泣ける‥ハッピーエンドなのに。
だから‥‥観ないとわからないのです、このファンタジーは。
個人的には、「ナルニア国物語」より、面白かった。
童話には、ちょっぴり、「毒」があったほうがいい。
だって‥子どもは天使じゃない。
この映画に出てくる子どもたちの暴れっぷり、ほんとに手に負えない悪ガキ!
悪いことが大好きで、悪い言葉も大好きな、小悪魔たち。
こういう小悪魔たちの教育をどうするか。
どうしたって、世界一怖い家政婦が必要。
そしてやって来たナニーは、圧倒的な威厳と、絶対的な存在感とで子どもたちを震えあがらせ、問答無用の知性と、筋の通った優しさで、彼らと向き合う。
魔法を使わない魔女ナニーと、子どもたちとの戦い。
でも大人の威厳には歯が立たない。だからついにはナニーを尊敬してしまう。
そう、子どもたちは、尊敬できる大人の言うことなら、ちゃんと聞くんです。
ナニーは、優しい魔女なんかじゃない。
威厳があって 圧倒的存在感
「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」
スペクタクルの要素も、CGのびっくりも、派手な仕掛けや壮大な構想もないけれど、見終わって心がほのぼのし、子どものいるしあわせとは何かが胸に浸み込んでくる、それがナニーの魔法なのかも‥。
アカデミー賞を2度受賞した、知性派の美人女優・エマ・トンプソンが、怖くて醜い魔女ナニーの役を喜んで引き受け、
これがナニー役の エマ・トンプソン
主演級の役者たちが、子どもたちのために、ワンサと奇妙な脇役の出演を引き受けたという、地味ーな魔法ファンタジー。
まったく個人的な思い込みですが、ぜひお子さんたちと、恋人と、ダンナサンと、友だちと、そしてひとりでも、ナニーに会いに行くことをお奨めします。
そうそう、公式サイトを見るまで知らなかったけど、この映画、『文部科学省 選定作品』なんだそうです。日本のお役所も、なかなかやるじゃない?
春は原宿・表参道ヒルズの散歩道へ‥‥。 [見た話]
3月10日の表参道ヒルズ
東京は雨。さっきチャリで行ってきました、原宿の表参道ヒルズです。
我が家から徒歩10分。チャリで約3分。いや、別になんてことはない情報ですが、原宿に住んで約33年。久しぶりに空を邪魔しない建物ができたので、ちょっとご紹介をと思って。
特に車椅子で移動される方のために。
まあ、国際的なブランドずくめのイマドキなファッションビルです。それこそ山盛り、いろんな雑誌に紹介されているので、私ごときがエラそうに、何を紹介できるわけではありませんが、ひとつだけお伝えしたいことが‥‥。
国際的な建築家、安藤忠雄氏がこのビルを造られると聞いたとき、また原宿の空が狭くなるのか、と懸念していたのです。ところが、出来上がった建物は、確かに地上6階、しかし中に入ると、地下6階の広々とした吹き抜けの空間が。
いえ、それより嬉しかったのは、全12 階が全てゆったりとしたスロープで繋がれていたこと。
歩いて、ゆっくりと移動できるというだけでなく、地下から最上階まで、車椅子で見て回れるのです。それが嬉しかった。
私の母は認知症です。もう車椅子でないと動けません。そして、去年、故郷・高知の介護施設に移りました。だからもう、この美しい吹き抜けの道を一緒に歩くことはできません。
母は、ボケたあとも、きれいなものを見ることが大好きでした。きれいなブラウス、きれいなセーター、きれいなお店。おいしいものも大好きで、そういうものに出会っているときだけは、ひどく正常に近い反応をしたものです。
表参道ヒルズ。いま日本最先端の高級ファッションビル。でもここには、とても素敵な散歩道があります。
もしいま、車椅子のどなたかのお世話をしている方がいらっしゃるなら、一度、このスロープをゆっくり散歩させてあげて、その方を喜ばせてあげたらどうかと思って、ここに紹介してみました。
オープンして間が無いので、日曜祭日は、確かに大変な人出です。でも、ちっとも遠慮する必要なんてないと思います。美しいもの、新しいもの、人ごみだって、その方が元気なら、楽しめるはずではないでしょうか。
ごめんなさい、勝手な思い込みをしゃべって。でも、私の母のように、もう、出たくても出られなくなる、その前に、と思って。
外に出れば欅が芽吹いて、原宿は春間近かです。
武士の子育て術『技化』を知ってる? [考えさせられた話]
男の方には解らない話かも知れないけど
時代小説の参考書 『江戸幕府役職集成』作家の本棚① [作家の本棚]
これが時代小説の 参考書です。
<「時代考証」について>
テレビ・シナリオを書いていた時代、どうしても必要だったのが「時代考証」。
当時書いていたのが「遠山の金さん」、「必殺仕事人」、「水戸黄門」‥‥。
どうしたって江戸の暮らしへの、最低限度の知識は必要だったのです。
で、必需品だったのが、三田村鳶魚/著「時代考証事典」と、この笹間良彦/著 『江戸幕府役職集成』(雄山閣出版)。
もちろんこれだけではダメで、江戸時代の各種文献や江戸落語、幕府資料、「国史大系」、「徳川実記」といった専門書にも眼を通さなくてはいけなかったのですが‥‥。
なぜこの本が面白いかと云うと、まず何より解りやすくて面白い。
専門書という堅苦しさは全く無く、ひたすら面白いのです。
もしこの本が手元にあれば、多分時代小説の読み方が変わるでしょう。
中身を少し紹介しましょう。まずは武士の「家禄」。つまりお給料について。
<武士の暮らしは大変だ!>
みなさんご承知の通り、江戸時代の武士の給料は米払い。
○○石取りというのは、米が○○石取れる知行地(支配地)を幕府からいただいているということなんだけど。つまりは、しっかり自分の土地を管理して、お百姓さんに米を作らせないと、自分たちが食べられなくなるということです。
細かなことはさておいて、取りあえずは百石取りの武士の暮らしについて、『江戸幕府役職集成』を紐解いてみると。
こういう下層階級の武士の暮らしは、もう、大変だったのです。
百石取りというのは、百石の米が取れる地域を拝領して、そこから上がる米で生活全般をやりくりしていかなければいけないのですが。
百石取りの武士には”お勤めのとき、こういう格式を守らなければいけません”という「軍役表」なるものの取り決めがあって。
「まず、戦場に出るときのために、槍は一本持っていなければいけません。また、お勤めに出るとき、すなわち登城の際には槍持ち・中間を連れていなくてはなりません」これで外出用の使用人は二人必要です。
百石取りの武士の外出
そして「家庭内には下女、下男を置きなさい」これで家用の使用人が二人。
子どもが居なくて主人夫婦だけ、としても、合計六人は養わなければいけないわけです、百石取りは。ところが‥‥。
米百石というのは、全部自分のものになるわけではなくて。四公六民といって、全体の60㌫は、働いてくれるお百姓さんたちに労働役として渡さなくてはいけない。武士の取り分は、百石のうちの40㌫、四十石しかないのです。
しかもこの四十石を精米してもらうと、搗き減りして、大体三十五石にしかならない。俵に直して約百俵です。これで、使用人合わせて六人の所帯を賄わなくてはなりません。
六人分の、一年の米の消費量を、大雑把に見積もっても九石はいる。残りは二十六石。仮に一石一両として、二十六両の金で家庭内だけではなく、対外的なことまで賄わなくてはならないのです。
槍持ち、中間、下男、下女の給料を、当時の最低基準で計算して五両とすると、残りは二十一両。
これに塩、味噌、酒、青物その他薬代に薪などを一年間、一人当たり二両とすると十二両かかり、九両しか残らない。
これに主人と妻の夏冬の衣料代を、切り詰めて十両とみても、もう一両の赤字です。
ところがこのほかに、病気するときもあれば、吉凶慶弔交際費もあるし、こうなると家の修繕、武器・武具の手入れなんて、とてもできない。
槍一筋を持つだけの家格の下級武士でも、その経費は大変です。だからたいていは中間一人に下女一人くらいしか使えない。
これが小藩の百石取り、やや中士の上といった百石取りの武士の生活ですが、中央官庁の幕府勤めとなると、二百石より下の、御家人といって御目見以下(登城しても、社長である将軍様には顔を合わせることもできない、ヒラリーマン)だと、徳川中期以降には、赤貧洗うがごとく、といった、どん底の借金暮らしになっていたのです。
これでは徳川幕府、倒れるべくして倒れた、と云うしかないではありませんか。
というようなことが、役職別に実に細かく、しかも解りやすくかかれているのです。この『江戸幕府役職集成』には。
だからつまり、これ一冊あると、時代劇や時代小説が、俄然面白く楽しめる、というわけで。
別にアフィリエイトとどうこうしているわけではないし、大体こういう本がアフィリエイトで買えるかどうか、調べてないので解りませんが。
時代劇や時代小説が好き、という方のため、また、時代小説を書いてみたい、などと目論んでいらっしゃる方のために、ちょっとご紹介してみようかと思ったわけです。
この本はほかにも、老中や若年寄の生活、南町・北町奉行所の役職と活動、与力と同心の役割と生活、小伝馬町牢屋敷平面図、拷問蔵見取り図、地方大名の参勤交代のときには家来何百人・腰元何十人・駕籠何丁・馬何十頭を引き連れなければならないとか、江戸城や大奥の見取り図とか、いろいろ、いろいろ、テンコ盛りに書いてあって、ほんとに面白い。
南町奉行所 入り口
まあ、日常生活にはあまり役にはたちませんが、たまには、こういう本を紐解いてみてはいかがでしょう。
捕り物出役の同心と与力の服装
江戸を書くのに不可欠な『江戸切絵図』作家の本棚② [作家の本棚]
今回はちょっと地味めのお話なので、まずは友人が、香川から送ってきてくれたにぎやかな張子の大トラの写真をお楽しみください。これ、ゴールデンレトリーバーなみの大きさなんだそうですよ。それにしても、派手なトラ‥‥。
さて、ここから本題です。地味ッたって、結構面白い話なんですよ。
まァ、江戸時代は嫌いだ!ッて方には、強制できませんけど。
マンションの一室で、セコセコ時代小説を書いている人間を、ひょいっと江戸の町に連れて行ってくれる、ファンタジー・マップのお話なんです。
全頁が江戸の町の 絵図面になってます。
「江戸切絵図」っていうのは、一種の携帯用マップ。
自分が住んでる町内、もしくは商売上の行動範囲内に必要な『部分』だけを買って、一応の目安にするわけです。
なにしろこれがないと、どこかで事件が起きても、遠山の金さんも、銭形平次も、鬼平さんも、現場に駆けつけられませんから(笑)
見にくいですが江戸全図です
<江戸の町のナビゲーション>
「江戸切絵図」というのは、江戸の町全体の地図から各地区を区分けし、そこに位置する大名屋敷、商家、個人の武家屋敷、奉行所、町割り、田畑などを細かく、詳細に描き出した携帯用の区分地図です。
まあこんな風に 描かれているわけで、右上に見えるのが、かの井伊掃部頭(いいかもんのかみ)様のお屋敷です。
江戸の人々はこの切絵図をふところに、あちこちへ徒歩で出かけていくわけですが‥。
当時は印刷機械なんてありませんから、切絵図も全て職人の手作り。浮世絵と同じ木版刷りです。
つまり浮世絵の版元が、浮世絵や美人画を刷るかたわら、職人に江戸の町を歩き回らせて町々を取材し、これを絵師が地図に起こし、それを彫り師が桜の版木に彫り、それをまた刷り師が紙に刷る、とこういう工程を経て、やっと出来上がるのですね。
これだけの手間がかかるのですから、そこらの町人が、ホイッと買えるほど安いものでは無かったはずです。しかも江戸は武士中心の町ですから、刷る地図も江戸の中心地帯だけ。
江戸全域にわたる地図というのは、幕末になってやっと出来上がったような具合だったらしい。
これについては「江戸切絵図」の編者・浜田義一郎先生が、面白いエピソードを書いていらっしゃるので、ご紹介してみましょう。
「切絵図発生のそもそものきっかけは、麹町十丁目で荒物屋を営んでいた近江屋五平という男が、自分が住んでいた麹町周辺の、番町の地図を作ったことから始まる。
この番町というというのは、もともと江戸城の番方、つまり旗本の武官が住む、開府以来の古い町。したがって地形のままに無秩序・無計画にできた町並なので、同じような古びた屋敷が続いていて、わかりにくいのが定評になっており、「番町で 目あき 目くらに 道を聞き」と、川柳に歌われるほどであった。
しかも請託政治盛行の時代だけに、幕府高官の屋敷に届ける進物の品を持って、目当ての屋敷を捜しまわる風景を、川柳子は、「番町で さかなのさがるほど尋ね」、つまり、屋敷を捜しまわっている間に、魚の鮮度が落ちてしまう、と諷している。しかしそれは外来者ばかりではなく、土地の住人もつねづね不便を痛感していて、それを解消するために、近江屋が、商売違いの絵図出版に乗り出したのであった。
そして、「番町絵図」の書入れに、屋敷替えや代替わりの節は知らせてほしい、とあるのから察しられる通り、地図であるよりは住居表示に重点を置いたものであったらしい‥」 とのこと。
つまりまぁ、こうした地図を買えない江戸の庶民たちは、土地カンだけで生活していた、ということなんですね。きっと、大人の迷子がたくさん出たことでしょう(笑)
当然ですがこの時代、車も電車もチャリもありませんから、たいていの人は自分が歩いて行ける距離で生活していたわけで。
そんな中で、渋谷村の住人が、ちょいと日本橋の芝居小屋で芝居見物、なんて計画をたてたら、もうそりゃ一日がかり。だって、歩いていって、歩いて帰ってくるんですから。
だからおいそれと登場人物たちを芝居見物になんぞ、行かせられないわけです。
それではちょっと、江戸の警官・同心たちが固まって住む、八丁堀界隈を覗いてみましょうか。
これが文久二年の 八丁堀細見絵図です。
右上に見えるお屋敷が「松平伊豆の守」様のお屋敷ですね。
で、これが八丁堀の全体像です。
八丁堀は日本橋の南、茅場町あたりに位置していて、同心たちの組屋敷が集まっています。
当番の日はここから歩いて出勤するわけで、南町奉行所(現在の有楽町マリオンのそば)までなら歩いて一時間くらいでしょうか。
北町奉行所は今の東京駅八重州口あたり。いやあ、いつの時代でもお勤めは大変、です。
私も一度、江戸の広さと時間を知るため、東京駅から日本橋・京橋を通って銀座、昔のいわゆる大川、つまり隅田川を渡って富が岡八幡宮まで歩いてみたことがありますが、いやあ、お江戸は広い。足が棒になりました。
そこらで事件が起きたって、目明しが現場に、文字通り駆けつけるのには、相当な時間がかかるってことだし、まして、それ火事だッ、たって消防車も無いんですからね。
事件はなかなか解決しません。
便利な現代の、それもマンションの中で、お江戸の暮らしと事件をリアルに書くってのは、ほんと大変なんですよ~。
というわけで、こうした歴史資料は不可欠だということです。もし、欲しい、という物好きな方がいらっしゃるなら、東京堂出版から¥5000円前後で出てますのでどうぞ。編者は浜田義一郎先生です。
そうそう、池波正太郎さんの「江戸切絵図散歩」なんて本も、たしか新潮文庫から出てたような‥‥。
まあ、そういうことで、今回は『江戸切絵図』という資料のご紹介でした。
これが”ピンポンパール”。あまりの可愛さに大爆笑です。 [見た話]
なかなか取材に行けないので
”ピンポンらんど”さんのホームページから写真をお借りしてきました。
さあ、ピンポンパールSHOWの始まりです。
まずはこちら。可愛いでしょ(笑)
これが正面図
真上から見ると まん丸です!
横から見ると こんな感じ。
2色もいるし、フナ色のもいる。
うろこが特徴。真珠を二つに割ってくっつけた感じ。
パールという名前はここからきてる。
なんと、なんと、出目金パールもいるのです。
正面から見ると かなり笑える!
美女と キュート
でも、お尻は見ちゃイヤ!
コロコロ飼えばこんな感じ。
いっぱい飼えばこうなります。
以上、いかがでしたかピンポンパールSHOW。
可愛くて、笑えたでしょ?
写真をお借りした”ピンポンらんど”さん、ありがとうございました。
もっと見たい方は”ピンポンらんど”さんのホームページへどうぞ。
さて、これはおまけです。金魚のオス♂とメス♀の見分け方。
こちらは♂オスのお尻。横から見ると何も出ていませんが‥‥、
♀メスのお尻はこうなってて、ほら、ちょっぴり出っぱりがあるでしょ?
ええ、もちろん私、見分けられますとも!
そうそう、もうひとつ。ピンポンパールとはちょっと違うけど、
私が、金魚界の叶姉妹と言った、
あの土佐金を、紹介しておきましょう。
(ちなみに土佐は私の故郷です。関係ないけど。)
広がった尾のひるがえりが一大特徴です。
どう?ゴージャスな金魚でしょ?
もっとも、私の飼ってた土佐金は、おツムがちょっと弱くて、
エサの時間がくるたび、
あせって水面に顔を出しっぱなしにするものだから、
しょっ中、空中でおぼれてた‥‥
やっぱり、天は二物を与えない、のかしらねえ。
おしまい。
MAMA-WITCH でした。
突然ですが付録です。
このブログのコメンテーターの方から
ピンポンパールのイラストが届いたのでご紹介します。
みなさんも、ブログにイラストを描いたらぜひご一報を。
取材に行き、ここで紹介させていただきます。
もちろんお子さんの絵も大歓迎です。
作:モリコさん
金魚坂の『ピンポンパール』 ? [見た話]
「不思議な時計」でも書いたけれど、昔、金魚に狂って、700匹以上も飼っていたことがある。
部屋の中はもちろん水槽だらけ。
大は横幅が1㍍50㌢を超えるものから、小さくても横幅70センチ以上。それが玄関入ってすぐの廊下にひとつ、寝室にひとつ、居間に3つ、ベランダに2つ。
ベランダには拾ってきたベビーバスとプラスティックの風呂桶が、デン、と据えてあり、こちらは大部屋。
種類も大きさもまちまちのハネ金、つまり豪華水槽に入れるにはちょっと‥という、ハネられた金魚たちの雑居房になっていた。
大型水槽の金魚たちは、多分みなさんが、これまで見たこともない、というだろう大きさで。我が家でいちばん大きかった金魚姫の硫金なんか、頭からひらひらの尻尾の先まで、ゆうに30㌢はあった。これが我が家最大の水槽に1匹。そう、たった1匹である。
水槽に水草は入れない。泳ぐ邪魔になるから。
敷石もしない。フンや水垢が溜まって水が汚れ、病気発生のもとになるから。小さな素焼きの鉢にほんのわずか、口洗い用の小石を入れ、沈めておくだけ。
火山岩でできた、お飾りの竜宮城みたいな、特に水車付きのなんか、言語道断 ! 金魚たちの体を傷つけてしまうではないか。
こうして水槽の中には大きな金魚1匹と、小石の入った素焼きの平たい植木鉢だけとなり、金魚姫はひたすら優雅にゆったりと、誘惑の舞を踊るのです。
その動きを眼で追っていると、知らず知らず、催眠状態に陥るらしい。
ウチに出入りのシナリオ見習いの子なんか、来て水槽の前に座ったのが午後1時ぐらい。で、私に呼ばれてハッと気づくと夕方7時、なんてよくあったなあ。
また金魚というのは不思議な生き物で、水槽の大きさに合わせ、自分の成長をコントロールする。ええ、住環境って大事なんですよ。特に育ち盛りの子どもにとってはね。
夜店の金魚を小さな水槽に大量に入れると、何年たっても、ちっとも大きくならない。お互いに生き残るために、自分たちの成長を止めてしまうから。
つまり、血統のいい子を、そこそこ立派に育てたければ、超大型水槽に1匹だけ、とこうなるわけ。ええ、過保護ですとも。姫と殿たちですもの。
そもそも何故またそんなに金魚に狂ったのかと言えば、原因はごく平凡で。
当時小学校4年生だった我が家の長女が、夜店ですくってきた赤い和金と黒出目金が発端だった。ビニール袋に入った金魚たちを、とりあえず洗面器に移し、しぶしぶ水槽を買いに行った‥‥ところが悪かった。そこのオヤジさんは、町の普通の金魚屋さんとは、ちょっとばかり違っていたのだ。
ちょっと事情を話したら、開口一番、「そんなもなぁ、金魚じゃねぇ」
いえ、でも、あの、いちおう水槽が欲しいんですが‥小さいの。
「あるよ。売ってやるよ。だけど金魚ってのぁな、ちょっとこっちへ来な」
連れていかれた店の奥。高さ70 ㌢、横幅1㍍80㌢の水槽の中には‥ええっ、これは何なんだ !
「金魚ってのぁな、こういうヤツを金魚っていうんだ」
得意満面 !
そりゃそうだ。その豪華マンションみたいな水槽にたった一匹泳いでいらしたのが、後に我が家 1 番の 金魚姫 『マド』 として君臨することになった硫金。
「よく見ろ、硫金っていうのぁな、まず体がこう、窓みてぇに真四角でなくちゃいけねぇ。それから腹だ。腹は真っ赤でなくちゃいけねぇ。つまり全身真っ赤、それが硫金だ。背中は赤いが腹が白、なんてヤツはな、カツオってぇんだ、硫金じゃねぇ」
ここのオヤジさんは、王道を行く、筋金入りの金魚屋だった。
何しろ普通の金魚がほとんどいない。タタキと呼ばれるコンクリートの大きな池が4つもあって、見たこともない種類のでかい金魚がうようよ泳いでる。
「そいつぁな、丹頂ってんだ。体が白で頭のテッペンが赤いだろ。だから丹頂鶴の丹頂。そっちは浜錦、まあ、3色の硫金てとこかな。おう、そっちは朱文金、茶色の金魚で、尾が長ぇとこがいい。そっちは羽衣、フナ色で地味なんだが、尾っぽはもっと長くなってな、そう、天女の羽衣みてぇだろ。そりゃあ天頂眼。頭の真横に眼がついてるだろ、上しか見えねぇから、いつもエサぁ食いっぱぐれるんだ。これは東錦、こっちはパール、中国の金魚でうろこが真珠を二つに割ったような感じだ。おい見ろ、こいつが金魚の王さまランチュウだあ」
いやもうタテ板に水。質問なんてしようもない。で‥‥。
一年たたないうちに、我が家は金魚水族館。
出目金だって、赤、黒、3色、竜眼、それぞれ2匹づつ。全部手のひらに乗らないぐらいの大きさ。なかでも竜眼という中国の出目金は、目が三角に飛びだしてる。
ついには金魚の特産地、奈良の大和郡山まで買出しに行って、念願の土佐金(コイツは金魚の叶姉妹。真っ赤なイブニングドレスに身を包んでる)を手に入れてくる始末。
え ? いまでも飼っているのかって ? いやそれが‥‥。
当時一緒に住んでいたTVのシナリオ・ライターが、女作って逃げ出したとき、全部の金魚を持ち逃げしてしまって、ハネ金一匹残っていない、のです
以来20年。逃げた男も金魚も忘れるのに十分な時間が過ぎて、読書三昧、書き物三昧の、平和な日々を送っていたら‥‥出会ってしまったのです。え、いえ、別れた男に、ではなく、金魚に !
それは2006年1月14日。本郷にある『金魚坂』で。
ここはタタキを持つ本格的な金魚屋さんがやっている喫茶店兼レストラン。
出会った金魚の名前は、 ピンポンパール
嘘ではありません、ほんとに、ピンポンパールっていうんです。
ヒレは短く、体はまん丸。ほんとにまるきりピンポンの玉。赤いのやら、3色のやらが中型の水槽にうじゃうじゃ泳いでて。もう、どうしようってくらい、可愛い!
見つけたのが夜で、写メールには映せなかったので、近々また『金魚坂』に出かけて、取材ついでに名物の真っ黒なブラックカレーを食べてこようかな、って思ってます。
でも、私の取材を待ちきれないせっかちな方、また俺が先にピンポンパールをデジカメ取材してきてやる ! 、という、好奇心旺盛な方のために、『金魚坂』の住所と電話番号をお教えしときましょう。
金魚兼喫茶店『金魚坂』 東京都文京区本郷5-3-15 ℡ 03-3815-7088
最寄の地下鉄は 「本郷3丁目」 駅。ちなみに、東大赤門のすぐそばです。
それにしても欲しいなあ、ピンポンパール。
「カッパ・ビア」は抱腹絶倒遊園地! [トリビアな話]
みなさん、最近笑ってます?
たまには子どものように、大笑い したくありません?
では、少々面倒な手続きを取っていただきましょう。
これはある方のブログで紹介を受けた情報ですから、まずはその方のブログに入り、その方の紹介記事の指示通りに動いていただく必要があります。
ではまず‥‥以下のURLに入り、『街の点景-3』というブログページを探してください。
http://blog.so-net.ne.jp/trout/ (ブログのURL)
次に‥‥そのブログページの記事に眼を通し、彼のお奨めに従って行動してください。
そこになにがあるか、それは見てからのお楽しみですが、あなたがもし群馬県民で、しかも高崎市にお住まいなら、笑い+涙なくしてはいけない場所かもしれません。
その他の方にとっては、かなりブラックでシュールな笑いの体験ではないかと思います。
私の場合はというと‥‥、
ここで紹介された『幻の遊園地・カッパ・ピアの入り口』をくぐったばっかりに、暫くは笑いが止まらず、おなかの皮がよじれて、ついに「お気に入り」に登録。いまでもときどきそこに入り込んでは、ゲラゲラ笑っている状態なんです。
でもまあ、笑いのポイントは人それぞれですので、笑えなかったぞ! と云う方が居ても、当方は一切責任を負いませんのでご笑知を。
そうそう、お願いがひとつ‥‥。
ブログ当主の庭先を通らせていただくわけですので、大満足した!という方は、niceと、「面白かった!」のコメントを、ぜひお願いします。
入園料として(笑)
なお当方は、この件に関する手数料・紹介料等、いっさい要求いたしませんので、どうかご安心を。
ただただ、この大爆笑情報を、皆さんにご紹介したくてガマンできなかっただけですので。( だってこんなに面白い情報があるのに、誰にも教えないなんて、それはほとんど犯罪だと思います!)
では皆さん、どうぞお気をつけて。
くれぐれも笑い涙を拭うティッシュをお忘れなきように。
いってらっしゃーい!
くすくす笑える、トリビア・ニュースです。 [トリビアな話]
たまたま友人が持ってきた週間誌。見るともなくパラパラ頁をめくっていたら、
こんなタイトルが目に飛び込んできた。
『B級 重大ニュース』
これだけで眼が輝きだす私なのだが、10ばかり並んだ小見出しのいくつかに惹きつけられ‥(笑) 誰かに話さずにはいられなくなった。
読んだあなたが笑い出すかどうかに責任は持てないが、少なくともがとなり、ぐらいにはなるかもしれません。
まずは ”ほほう!” あたりの話から‥‥。
『 青いマック
マクドナルドの看板は赤字に黄色のMマーク、と相場が決まっていると思いきや、イスラエルのテルアビブには異種があった。Mのバックが青、なのだ。これは当地の宗教指導者の指示に基づき、ユダヤ教の教えに従った食品しか提供しない、という印。乳製品はご法度なので、青マックにはチーズバーガーが無い。』
ふむふむ、そりゃまあ宗教的にウシは食べないからって、百戦錬磨のアメリカ企業がビッグなビジネス・チャンスを逃すはずはない。たとえ企業を代表するイメージ・カラーの赤と黄色を青と赤に変えたって。
するとやっぱり青マックでは羊肉のバーガーが中心でしょうか?乳製品がダメということは、ソフトクリームも羊乳製? 誰か、テルアビブで青マック食べたことある人、いませんかぁ。
次は、へーえ、とうなずいてから、ン?と考え込み、それマジ?と聞き返したくな.るような話。
『新しい生物兵器‥‥
米国防総省が鮫をスパイに仕立てる研究に着手した。鮫の脳に電極を埋め込み、陸上基地から送信されるソナー信号で鮫に指令を出すのだ。鮫は海中を静かに回遊し敵に感知されないので、敵の艦船を追尾させようという計画だ』
鮫にとってはエライ迷惑な話だけど、動物愛護団体の反応はどうだったんだろ。で、鮫の次は多分イルカでその次は、と考えていくと‥‥おいおい笑っちゃいられないかも。
そのうち「あなたのアホ息子さんが、すっかりおとなしくなって、何でもあなたの言うことを聞くようになります!まずはこの電極を息子さんの脳に埋め込んで‥‥」てなことになったら、いやだなぁ。
さて、次にこんなのはどうです?
『山羊に婿入り
スーダンを流れるナイル川上流のある地区で、そこに住む男が深夜に山羊と交わっていたところを見つかり、長老会議に突き出された。協議の結果「こうなったら山羊と結婚させるしかねえ。持参金を払え」と命じられ、男は飼い主に1万5000ディナール(約7700円)を払って山羊と結婚。今も幸せに暮らしているとか』
何でまた山羊と‥‥? どちらも2006年の話なのに、一方は生物兵器、もう一方は山羊と結婚の話ですよ。とてもこの同じ地球上の話とは思えませんが、この話はどちらも事実です。
この山羊男さんにとって、東京に住むというのはきっと、私たちがジャングルや無人島で住むのと同じぐらいむずかしいんだろうなぁ。都会で生きていくには絶対に必要な情報や知識が、逆に邪魔になる世界、と云うのもあるんだなあと、考えちゃいましたよ。
さて、今度は地方都市の話題をひとつ。
『わからない信号
高知市の県道の一部を4車線化したら、全長50㍍の横断歩道が出来てしまった。普通の信号機を設置したところ車が大渋滞したため、苦肉の策でボタン式信号を導入。ところがこの種の信号機は県内に一ヶ所しかなく、慣れていない市民が少なくない。シビレを切らして赤信号で渡る人、ボタンを押さず、ずっと青に変わるのを待ち続ける人など、混乱が続いている。』
わがふるさと・高知に全長50㍍の横断歩道!そりゃどんな感じなのか、ぜひ見てみたいです。このブログを見た高知在住のどなたか、写真取材をお願いします。もし撮ったら教えてね。
さあ、最後はとっときのへぇ!を。ところは韓国。恋人の居ない可哀想なシングルの男の子たちの間には、こんな哀しい習慣があるんだそうな‥‥。
『シングル向け韓流
韓国には、2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデーに続き、4月14日のブラックデーというのがある。この日は恋人のいない若者の日で、若者は黒づくめの服装で町に出て仲間を見つけ、一緒にチャジャン麺を食べて慰めあうのだという。この微笑ましい行事に目をつけたのが、金沢に本拠を置くラーメン店チェーン。新たな韓流ブームをと、チャジャン麺のパックを作ってスーパーなどで売り出すことにした。月間10万食を目指すという。』
おお、ブラックデーですって!名前からしてもの悲しい日ではありませんか。こんな日があるって知ってました?この日韓国の繁華街には、黒ずくめの若者たちがあふれるんでしょうか。それともカラフルな恋人たちが‥ん、ちょっと待てよ、恋人のいない”若者”ということは、女性も?つまりは気の弱いカラス男と臆病なカラス女たちとが、お互いを見つけやすくなるってこと? そりゃいいかも。
mama-witch関連のトリビア・ニュースは、これ。ウチから見下ろした明治通りの某交差点。
いつもハンパない交通量の明治通り交差点。
その角に立つ健気な山桜。東京はずいぶん暖かくなってきたのに、このコはまだ四分咲きなのよねえ。でもあと2~3日たてばきっと‥‥。
やっと八分咲きになりました。でも東京は今日は花冷え。風はまだ冷たく、昼間の暖かさとのギャップに、人間は震えています。明日か明後日あたりから散り始めるかもしれませんが、少しぐらい寒くても、花が持ってくれるなら、しばらくの花冷えは我慢、我慢。
原宿のトリビアなニュースをもうひとつ。表参道にまた新しいファッション・ビル『ラルフ・ローレン』がオープン。あの、表参道ヒルズのすぐ隣りで、玄関前には、以前からある原宿交番が、まるで門番みたいな感じで立ってる。表参道はどんどん様変わりしていってます。
中・高校生のメッカ竹下通りと、世界の超高級ブランド・ショップがひしめく表参道。明治通りに沿った表通りもほとんど三ヶ月おきにファッション・ビルがリニューアル・オープンしてるし、裏通りも次々に小洒落たレストランがオープンして、原宿はほんと、めまぐるしい街です。